Google Chromeにおけるサードパーティ Cookie の段階的廃止は、いよいよ2026年に本格的なフェーズへ入りました。広告計測やリマーケティング、クロスドメインのトラッキングなど、これまでの多くの仕組みが前提を失います。本稿では、私たちがお客様向けに提案している『Cookie規制後のアナリティクス設計』の指針を整理しておきます。
まず最初に強調したいのは、『計測しないという選択肢を持つ勇気』です。これまでのアナリティクスは、『取れるデータは全て取る』という前提に立っていました。しかしプライバシーが第一に語られるようになった現在、『その計測は本当にビジネス判断に使われているのか』を再点検することが、設計の出発点になります。使われないデータを取らないことは、最大のプライバシー保護施策です。
次に、計測の重心を『ファーストパーティ・サーバーサイド』に移行することをお勧めします。クライアントサイドのJSタグだけに依存する構成は、アドブロッカーとプライバシーブラウザの普及により、もはや信頼できる計測経路ではありません。サーバーサイドGTMやCloudflare Workers、自前のイベント収集APIなどを使って、サーバーサイドからイベントを送信する設計に切り替えるべきです。
さらに、ユーザー識別の設計を再構築することも重要です。サードパーティCookieに代わって、ファーストパーティCookieとログイン情報を組み合わせた識別、もしくは匿名化された確率的IDによる集計が選択肢になります。重要なのは、『個人を特定する必要があるユースケースかどうか』を、機能ごとに検討することです。多くの場合、集計値だけで意思決定は十分にできます。
最後に、同意管理(Consent Management)を、後付けの仕組みではなく、プロダクトの一部として設計することを強く推奨します。同意のUIはブランド体験の一部であり、フォントもボタンも、プロダクトと統一されているべきです。私たちは、同意管理を含めたアナリティクス基盤の設計・実装を、戦略フェーズから一貫してご支援しています。